さて、道場で子ども達に伝えていることの一つとして「軸を大事に!」というものがあります。空手の上達にはかかせないのが「軸」で空手の稽古では先ずは軸を作ることが重要になってまいります。だんだんと軸が出来てきたら次にその軸の強化です。強くて太い安定感のある軸を鍛えていきます。その軸からスピードのある力強い技が繰り出されるようになってきます。軸がしっかりしてくると、立ちかたも安定してきてふらつかなくなってきます。逆に軸がないと、立ち姿も弱々しく、ふらつきが目立ちます。力強い「軸」は特に基本と形の稽古で鍛えてまいります。
さて、軸を作っていくのは身体の中だけではないのです。自分自身の「軸」も空手稽古で形成していきます。そして、同じように太くてしっかりとした軸を育てていきます。この「軸」が行く行くの人生の指針となってくるのだと思います。
空手の技でも、軸がブレなければ、しっかりとした強い技となります。人生においても自分の軸がしっかりしていれば、その生き方もぶれずに力強いものになるはずです。何があっても、何が起きても、崩れることのない「軸」があれば立ち上がれるし、前に進むことができるものなのです。
軸さえしっかりしもっていれば、技に対する稽古のやり方が変わっても、一見全く違ったことをやっているように見えても何の問題もないと言えます。軸とはいつでも原点に帰ることができる道しるべとなります。まさに人生においても同じだと言えます。たとえ、どんなに生き方が変わっても、自分の中の軸さえブレてなければ大丈夫なんです。それだけ軸というのは重要になってきます。皆様もご自身の「軸」を明確にお持ちですか?
古賀道場では、道場での稽古が一番重要であると教えております。和道流空手道と真剣に向き合うことで、何を気付き、何を得て、どう成長していくのか、というのが古賀道場で空手をやる一番大事なことでございます。なので大会を目指した稽古というものはそれほど行いません。審査会の為の稽古と言うこともそれほど行いません。全ては日頃の稽古の確認のための機会であると考えるからです。審査会は今の自分の位置(位)を確認するための機会、大会などの試合は、文字どおり、今の自身の技量を試し合う機会で、全ては自分自身の成長を目指すためのものであり、決して黒帯取得がゴールではなく、大会優勝が目標ではございません。道場の目標は全国大会出場でも優勝でもなく、多くの黒帯を輩出することでもなく、和道流の理念に則り「社会に貢献できる志をもった崇高な人格者の育成」でございます。全てはそのための手段であり、機会であると言えます。
子ども達は昇級審査や大会出場を目標に稽古に励みますが、それはそれで大いに結構なことであります。但し、我々指導者や保護者の皆様は、道場が目指すべき「道」をブラすことなく子ども達の健やかな成長を見守っていかなければならないと思っております。これが、古賀道場の「軸」となります。
子ども達がここでの稽古で培ってきた「力」が真に試されるのは、自分の足で人生を歩み始めてからであろうかと思います。
さて、7/30に開催されました「九州ブロックスポーツ少年団大会」では、出場の古賀道場選手たちは大いに活躍してくれました。そして、8月からはいよいよ、小中学生の全国大会、そして、和道流全国大会と大きな大会が続きます。これまで道場で培ってきたものを存分に試す機会とし、そして、更に大きな成長に繋げる収穫多い格好の機会とするために、思いっきり試合してきてもらいたいと思います。
古賀道場では、我ら指導者はもとより、保護者の方々と密に連携をとり、子ども達の大きな成長のサポートを全力で行い、軸をブラすことなく、未来永劫続いていくことをいつも願っております。
これから暑い夏が本番となります。もっともっと熱い大会シーズンも到来です。挑戦する子ども達をしっかり応援していただければ幸いです。